今年は猛暑。総務省消防庁の全国まとめでは、7月の熱中症の搬送者数が2万人を超え、2008年以来最多だという。しかし暑いからといって部屋のなかにじっといるばかりで動かないでいるのもNG。夏バテしないためには、適度な運動がより重要になってくる。その際の注意点は?
■水分補給のカギは「運動前・運動中」の「疲労軽減効果がある」ドリンク
ただでさえ強い日差しで汗をかき、疲れやすい夏。運動のポイントは日中を避け、早朝や夕方の涼しい時間帯に行うこと、こまめに水分補給をすること。水分補給の際は、水分と電解質の吸収が早いスポーツドリンクが定番としてあげられるが、フードコーディネーターの井上和子さんは、「スポーツドリンクもいいですが、食物原料のものは、複数の栄養素による効果も期待できます」という。
「カリウムが豊富なりんごジュースや、最近の研究で明らかになった疲労軽減効果のあるトマトジュースも良いですね。水分なら体への吸収も早く、特に夏の疲労にはお勧めです」(井上さん)
トマトに含まれるβカロテンには免疫細胞を活性化させる働きがある。貧血予防になる鉄 、ナトリウムを排出するカリウムも豊富と、バテた体調を整えるのにはとても良い食材で、カゴメでは、運動後の疲労に与える影響ならびに疲労軽減のために効果的な摂取タイミングとして、運動前と運動の合間にとると効果が期待できるとしている。
トマトはほかにもリコピンの持つ、強力な抗酸化作用が夏に大活躍。ストレスや体を酷使することで発生する活性酸素からガードし、本来の健康な状態へ導くため、紫外線など日焼け対策としての効果もあることがイギリスのニューカッスル大学の研究で明らかになっている。
■疲労軽減・夏バテ対策にトマトジュースが効果的
疲れた後に対策を講じるのではなく、疲れきる前の補給がカギとなるが、井上さんは、売られているドリンクに一手間かけたレシピを提案する。「トマトジュースは甘くも辛くもできるので、使いやすいアイテムです」という井上さんのお手軽レシピは以下の通りだ。
【蜂蜜トマトジュース】
トマトジュース 100cc
蜂蜜大さじ 2分の1
しょうがの絞り汁 小さじ1
炭酸水(またはサイダー) 100cc
【ピリ辛トマトジュース】
トマトジュース 100 cc
オレンジジュース 100cc
タバスコ少々
【トマト豆乳】
トマトジュース 100 cc
豆乳 50 cc
レモン汁 小さじ1
塩 少々
【トマトサイダー】
トマトジュース 100 cc
炭酸水(またはサイダー) 100 cc
しょうがの絞り汁 小さじ1
※しそ(ミントでも) 細くせん切りするなどして上に載せても。
トマトジュースで疲労軽減、ミネラル豊富な蜂蜜は夏バテに効果が期待できる。しょうがは抵抗力を高めるのに効果的だ。水分と栄養と、両方を補える夏のジュース。夏、疲れてしまう前に、日々ほんの少し意識して体に栄養を摂り入れたい。