日本の道100選にも選ばれている「銀座中央通り」。その通りの一部、全長約1kmが初の五輪パレードの舞台となった。8月20日午前11時からわずか20分間のパレードだったが、30度をゆうに超える炎天下のなか、日本全国から50万人が駆けつけ、7台の車に分乗した71人のメダリストたちに熱い声援を送った。
30人が体調を崩したものの、それ以外には目立ったトラブルもなく、まずは成功をおさめた今回のパレード。しかしパレードの実施が発表されたのは、16日のこと。たった4日間という準備期間に、銀座の街は大パニックだったという。
「通りに面したビルの2階や3階のカフェやレストランは、連日予約の電話が鳴り止まなかったそうですよ。普段は予約を行っていない店も多くて、当日に整理券を配るなど対応策をとった店もありました」(飲食店関係者)
客の要望に応えて始業時間を早める店も多かった。普段はランチタイムの11時半オープンの店の多くが、午前10時半オープンに。『松坂屋銀座店』の屋上ビアガーデンも、通常は午後4時オープンのところ、パレードに合わせて営業を始めていた。
一方であまりの人だかりに対応できず、オープン時間の午前11時になっても、店を開けることができないブランドショップもあった。
また、「パレードがよく見える」とテレビでも報じられた洋菓子店『東京凮月堂』などは、予約を行っていなかったため、前日の午後10時に店が閉店すると多くの人がいっせいに店の前に並び始めた。
さらに、こういった一大イベントのときの目玉ともなる限定品にも余波が…。
「やっぱりね、準備時間が全然なくて…。『銀座木村家』は特別限定のパンを作ろうと試行錯誤していたのですが間に合わなかったみたい。普段はやっていないセット販売を行っただけでしたよ」(前出・飲食店関係者)
※女性セブン2012年9月6日号