一度ホメられてしまうと調子に乗ってしまうダンナに最近ほとほとあきれているのは、神奈川県に住むOさん(46才)。彼女のバカダンナ(47才)は、部下の何気ないひとことで自分のカッコ良さに目覚めてしまったようです。
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「○○町のファッションリーダーで流行に敏感なオレ」――結婚以来、自分の胸をトントンと叩きながら、真顔で自慢され続けてきた私。ちょっとやそっとのことでは驚かないけどさ。
節電を意識してか、夫が押し入れを引っかき回して祖父の古くさくて大きな扇子を探し出したの。それを使ったら会社の無責任な若い社員が「オシャレ~」といったとか。これ以上ない夫のツボ刺激だわよ。その日から夫は片時も離さずパタパタ、パタパタ。ふつう中年男が扇子を使うと貫禄がでるじゃない?
でもうちの夫の場合、焼鳥店の店先みたい。せわしないったらないし、貧乏臭い。私の母親の喜寿のお祝いは、本人のたっての希望で高級フランス料理にしたんだけど、そのときも料理が出てくるまで、ずっとパタパタ。
あげく、黒いスーツをビシッと着てる店のマネジャーにいいもいったり。「この店、センスいいな。オレの扇子といい勝負だな。ガハハハ」って。
相手は接客業。「いえいえ、お客さまの扇子には及びません」というって。そしたら「ガハハハ、オレ、○○町のファッションリーダーだから」といいながら、マネジャーの顔をサンマ焼く手つきであおいだのよ。
※女性セブン2012年9月6日号