大飯原発再稼働以後、家電量販店に変化があったとかたるのは流通ジャーナリスト・金子哲雄氏。以下は金子氏による女性セブン8月9日号の「熱中症に克つ! 冷え冷えグッズ」という特集についての解説だ。
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この夏、もっとも読者の関心を集めた話題のひとつが熱中症対策だったと思います。「病院搬送者は約8700人、前週の1.5倍」など、各地で熱中症による死亡のニュースが相次ぎましたからね。他人事じゃないですよ。特に小さなお子さんや高齢の親の面倒を見る主婦にとって、必要な情報だったでしょう。
ぼくはこの記事に、読者の関心が節電から熱中症予防に移っていったことが表れていると思います。昨年の夏、セブンは節電家電の記事が多かったんです。昨年の節電ブームで、読者もエアコンなど大きな買い物は、おおかたすんでいることをうかがわせます。
今年は関西に節電ブームが来かけたのですが、大飯原発が再稼働したとたん、節電家電の売り上げや問い合わせが激減したと関西の家電量販店は話してました。そんな消費者の心境変化に、セブンは敏感に反応していると思います。
※女性セブン2012年9月6日号