消費税引き上げ法案が成立した。2014年4月には5%から8%へ、2015年10月には8%から10%に引き上げられる。消費増税の打撃を減らすには何をいつ買うべきなのか。たとえば家電の場合、オープン価格の家電は値崩れが激しく、複数の専門家が「消費増税後まで様子を見るほうが無難」と口を揃える。
ただし、検討しておきたいのは家電価格そのものではなく、それが消費する電力だ。消費税は電気料金にもかかってくる。家計の見直し相談センター代表で、ファイナンシャル・プランナーの藤川太氏が解説する。
「買い替え時期に来ているなら、電気代値上げやそれにかかる8%、10%の消費税を考えれば、今のうちにエコ家電を購入しておいたほうが長期的には得すると思います」
日本電気工業会は、冷蔵庫の最新機種は10年前の機種と比べて年間消費電力量を約43%削減できたという調査結果を発表している。家電製品協会も、10年前のエアコンと比べて最新機種は約40%の省エネになると推奨。
少なくとも10年以上前の製品ならエコ家電に買い替えれば50%近い省エネ効果が得られる。10年以内の製品でも、買い替えで高い省エネ効果が得られる場合もある。現在の家庭の電気料金を勘案しつつ、賢く判断したいところだ。
※週刊ポスト2012年8月31日号