原発をめぐって国論が二分されている中、脱原発のシンポジウム『倫理と成長の脱原発』(9月16日)を主催する漫画家の小林よしのり氏が、原発推進派の主張を「嘘だらけ」と批判する。ここでは「火力発電による地球温暖化」の嘘を指摘する。
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最近の自称保守の主張は本末転倒している。もはや「原発を守ること」が「国家を守ること」になってしまった。その根拠としてあげるのが、「原発がなければ、エネルギー安全保障が保てない」というものだ。
だが、原発が止まっても、火力発電で十分カバーできるのだ。にもかかわらず、原発推進派は「火力より原発」を主張する。その理由は火力発電は二酸化炭素の排出により、地球温暖化を招くから、というものだ。
しかし、地球温暖化が化石燃料による二酸化炭素排出のために引き起こされているという観測事実はない。化石燃料によって大気中の二酸化炭素が急増し始めたのは1946年以降だが、現在の「温暖化」は西暦1800年、あるいはそれ以前からの現象である。