『メルマガNEWSポストセブン』では、『ウェブはバカと暇人のもの』の著者としても知られるネット編集者の中川淳一郎氏が、その週にネットで話題になったニュースのツボを解説している。8月24日配信の28号でも、
「韓国・中国に対し『いい加減にしろ』の声と日本政府への失望の声」
「G.G.佐藤がイタリアの野球チームを解雇されネット騒然、勝手に多田野を心配」
など、その週にネット上で起きた様々な事件を紹介しているこのコーナー。なかでも今週「もっともネット的」とでもいうべきネタが、「公人はツイッターで暴言吐いてはいけないのか」という事件だ。
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大阪市が区長を公募していたことが話題となっていましたが、淀川区長の榊正文氏が、自分に対して批判的なことを言ってきた相手に「アホか、相当な暇人やな」とツイッターで書いたことで、橋下徹大阪市長が、区長が公選職ではないことを理由に「有権者へのアホとかバカという言葉遣いは行政職としては許されない」と発言。「公人」と「ネットの発言」について考えさせられる件となりました。
榊区長はツイッター上には行儀のよくない人や変な人がいる、と自身の発言の裏を語ったようですが、ネット上では「それくらいいいんじゃないか」の声も多数出ました。
私もそう思います。どれだけ暴言を吐いても相手が公人や有名人であれば、「お客様は神様です」的に丁寧な対処をされるべきと思い込んでいるバカもおりますので、いいのではないでしょうか。ネット上では、橋下市長が「バカ文春」とか書いていた時も、それほど否定的な声はありませんでした。
他に暴言を吐く著名人として、私が注目しているのは窪塚洋介です。ツイートの内容はかなりカジュアルだったり、攻撃的だったり言葉遣いが悪いことがあります。とあるファンはこう書きました。
「俳優窪塚洋介が大好きです!!プライベートなんてどーでもいい。つぶやく事が高校生みたいなので、嫌いになる前にフォロー外します!!Twitterで何をつぶやこうが個人の自由だけどTwitterは公の場だという事を忘れずにQQTwitter見なきゃ良かった!!」
これに対し、窪塚は「出たなてめぇ勝手のイメージの檻ww」と回答したのです! さらに、「つぶやく事が確実にあなたの価値を落としていてもったいないです」との指摘に対しては、「じゃかましわとっととフォロ外せやww」と回答しました。
客を客とも思わぬ行為ではありますが、自分を主張できているという意味ではこれも人間らしさが表れるネットの特質がよく表れた件といえそうです。