「中国で最も有名な日本人女優」として知られる、AV女優・蒼井そら。中国版ツイッターのフォロワー数は1200万人を超える人気ぶりだ。
しかし、7月デビューの大型新人が女王の座を脅かそうとしている。
期待の新星は滝澤ローラ(20)。母が日本人、父がロシア人、身長172センチのハーフ美女だ。7月12日にデビュー作が発売されると、さっそく動画投稿サイトに全編がアップされ、18万回再生という驚異的な視聴数を記録。
中国のネットメディアは「第二の蒼井そら登場」と書きたてた。大手サイト「環球網」のアンケート調査でも、6割が「滝澤ローラが蒼井そらを超える」と答えたという。
滝澤ブームはさらに広がり、中国共産党青年団(共青団)が運営する大手マスメディアの「中国青年網」までもが、「オタクの女神大戦」と題して、滝澤と蒼井の比較記事を掲載した。
中国での盛り上がりとは対照的に、日本のAVユーザーの反応は鈍いという。
「デビュー作ではMっぽいカラミだったのに対し、2作目(8月10日発売)は一転して痴女役をこなすなど器用な面が見えるのですが、日本ではハーフでブレイクする女優は少ない」(AVライター)
中国のAV事情に詳しいジャーナリストの高山祐介氏はこう語る。
「日本と中国では女性の好みが異なります。日本ではカワイイ顔が好かれる一方、中国では西洋風のモデル顔がモテます。近年、中国で人気を博した日本のAV女優も、小澤マリアや原紗央莉などハーフ、クオーターの女優が多いんです」
滝澤の登場で、蒼井人気が凋落を始める――中国人ユーザーたちの観測に高山氏は否定的だ。
「歌にしろ女優にしろ、中国での流行のスパンは日本よりも長い。日本だと半年間くらいで飽きられる流行が、中国では数年間単位で続きます。蒼井が中国進出してすでに3年以上が経ちますが、彼女の人気はまだまだ盤石でしょう」
勝つのはそらかローラか。いずれにせよ、中国人は日本が嫌いでも日本のAVは大好きだということだ。
※週刊ポスト2012年9月7日号