ビートたけし、勝谷誠彦、吉田豪など錚々たる論客が寄稿する『メルマガNEWSポストセブン』では、現在服役中のホリエモンこと堀江貴文氏の連載も収録。担当編集S氏が明かす獄中近況記は、堀江氏の意外な一面がわかると評判だ。8月24日配信の28号から、その一部を紹介しよう。
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こんにちは。『堀江貴文のブログでは言えない話』担当の編集Sです。長野刑務所での堀江の近況をお伝えしますね。
先日、ドコモのi-modeの生みの親である夏野剛さんが堀江の面会に来てくれました。ふたりの会話は、まるで「ここは会議室か!」って突っ込みたくなるほど、熱を帯びて語っていましたよ。
夏野さんと御大の初めての出会いは、i-modeコンテンツを堀江が作ることになり、そこで出会ったとか。ふたりが仲良くなってから、かなりの年月が経っているわけです。
夏野さんは「元気そうだね」と久しぶりの友人にあった感じで軽く挨拶から入ります。ところが堀江は夏野さんに話をしたいことがいっぱいあるようで、ここから猛烈に語るわけです。
「最初の一ヶ月くらいは落ち込んでいたけど慣れました。でも人間関係が大変。ピュアかとおもいきや、意外とドロドロ。一ヶ月でも早くいる人のほうが先輩で、言うことは絶対。なので、処世術が身についた感じです。会社員の気持ちがわかりましたね」
これに対して、夏野さんが「ホリエモン、処世術を学ぶか」とつぶやくと、待ってましたといわんばかりに堀江がまくし立てます。
「この刑務所では指導がデキない犯罪の種類があって、その受刑者たちは他の刑務所に行き指導を受けて帰ってくるけど、久しぶりにその人達に会うと、『堀江さん、丸くなったね』と言われるくらいですから。刑務所は意外と忙しいんですよ。やることがあるし、人間関係や秩序が保たれている。なんか、普通の会社員とかの気持ちがわかってくるんです。ここ、先輩後輩とかすごいですから。あと、ここに来てから人間心理が読めるようになった。それは一般的な気持ちがわかるようになったからなんですよ。僕は認知症の老人とか、若くても手足が不自由な人とかのお世話をしている。絶対にやらないだろうと思っていたことをやって、一般的な社会の秩序や枠組みを知って、変わったと思う。絶対に優しくなっているんですよ、僕」
思わず(中略)って入れたくなるほどの長さです(笑)。それにしても夏野さんと話す時の御大の表情は、いつも以上にイキイキとしていました。仕事を共にした人と話すことで、昔のような気持ちに戻ってきたのでしょうか。早くビジネスの現場に戻りたい、そう言っているような気もしました。