8月下旬のとある夜のこと。都内の閑静な住宅街に車から降り立ったのは、艶やかな淡い藤色の着物を身に纏った檀れい(41才)だった。あたりはしんと静まっているものの、この日も彼女は、ひと目を気にするかのように何度も周囲を見回していた。そして、誰もいないことを確認すると、母(62才)がひとり暮らす実家へと入っていった。
檀が実家へ帰るのは8月下旬のこの日ばかりではない。しばらく前から、彼女はずっとこの生活を続けているのだ。
宝塚歌劇団出身の檀が宝塚ファンである及川光博(42才)と結婚したのは、2011年7月27日のこと。ふたりで暮らす新居が決まらぬままの別居婚だった。結婚からわずか2か月後の9月には、及川の不倫騒動が報じられるも、及川は、「基本的に(檀は)ぼくの家でほとんど同居しています」と円満な夫婦生活をアピールしていた。しかし現在、檀が帰る家は、及川の家ではなく、母がいる実家だ。及川は親しい人に「同居はしていないけど、ラブラブだよ」と説明しているというが、ふたりを知る芸能関係者はこう説明する。
「今年の夏に入ったころだったでしょうか。ふたりに離婚話が浮上してきたんです。檀さんは背負っているものが、あまりにも大きかったというか…。それを及川さんが受け止められなかったのかもしれませんね」
壇が宝塚音楽学校に合格したころ、母親は京都の小さな農村に暮らす男性のもとへ、檀の妹を連れて駆け落ちしてしまった。そして、壇と妹は実の父親と離れ、その“継父”を本当の父だと思い、暮らし始めたのだ。
ところが、2004年9月、継父が交通事故で他界。その後、壇は2005年に宝塚を退団すると、母と妹とともに東京で生活していた。
そして、2011年に及川と結婚した壇。出会いは及川がレギュラー出演していたドラマ『相棒』の正月スペシャルでの共演だったが、結婚後、及川は『相棒』を降板する。1話あたりの出演料がおよそ300万円という『相棒』を降板すると、及川の収入は目に見えて激減していった。それは、檀にしてみれば、人生設計を狂わせる出来事だった。
「及川さんは“仕事が減っても音楽を中心にやっていくから大丈夫”と檀さんに説明したんですが、実際の収入は檀さんの半分以下だったそうです。彼女は母たちの生活費も工面をしなければいけませんから、このことは及川さんが考えているよりも大きな問題でした。
檀さんは本当はず~っと子供が欲しかったんです。年齢的にも、早ければ早いほうがいいから、仕事を減らしていくつもりだったんですよ。でも、夫の収入のことを考えると、そうはいっていられなくなってしまって、次から次へと仕事を入れ始めたんです」(檀の知人)
すれ違う時間ばかり増え、いつしかふたりの間の溝は埋められないほどに広がっていった。そしてさらに、夫婦に追い打ちをかける事態が。
「お母さんと同居していた檀さんの妹が嫁いで、実家を出てしまったんです。檀さんはひとりになってしまったお母さんの面倒を及川さんにも見てもらおうと思っていました。それで老後のことを含めて、及川さんに話してみたところ、納得のいく返事がもらえなかったみたいなんです。今思えば、及川さんが手に入れたかったのは“妻”ではなく“宝塚”の檀さんだったのかもしれません」(前出・檀の知人)
※女性セブン2012年9月13日号