女性セブンの名物記者“オバ記者”が『キングオブコント2012』(TBS系)に出場した。オバ記者とは、話題のスポットを体当たり取材する女性セブンのチャレンジシリーズで人気の野原広子記者(55才)。
これまで、ギャルメイク挑戦、富士山登頂、AKB48なりきりなど数々の現場を経験してきたが、今回はお笑いコンビ「オバコバ7(セブン)」を結成してコント番組に挑戦した。相方は、ホリプロで女芸人コンビ「金魚ばち」として活動した元芸人ライターの“コバ”こと氏家裕子(32才)。1か月に及ぶ猛特訓の成果は…。以下は、コンビ結成後、ネタ作りから8月初旬の予選出場までのオバ記者によるレポートだ。
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55年も生きていると、朝起きてから寝るまで、何をしても退屈になる。あくびが出そうな毎日に初体験が転がってきたら、とりあえず手を出せって、これは天の声かしら。
で、55才のオバと32才のコバが組んで自然なテーマは何か、とネタ作り。嫁姑、会社の先輩後輩という設定か。
「じゃ、今年、何かと話題だった怪しい占い師と若い娘というパターンは?」とコバ。
「あ、それ、いい」
テーマはあっさり決まった。それから毎日、駅前のカラオケボックス、“歌広”で稽古することにした。でも、どうしてもひと声が出ない。翌日もその次の日も1時間、声をあげられなかったオバがセリフらしいものを出し、コバの目を見られるまで10日かかった。
2週間目にオバの幼なじみの前で演じたら、大爆笑。気をよくして編集Oくん(担当編集者)にネタ見せする。
「ぼくはね、カンタンには笑いませんから」
そう言っていたのにカラオケボックスの椅子を叩き、涙を流して大笑い。
真夏の太陽に負けないくらい、オバは燃えていた。スポーツジムでは水中ウオーキングをしながら、2分間のコントを1時間、反復運動をした。当日は友人、親戚をカキ集めた。
「優勝賞金、1000万円ってすごいじゃない」と顔を紅潮させた人もいる。友達は大きな花束をふたつ、かかえてきてくれた。
客席で笑う彼女たちのひとりひとりの顔がよく見えた。コントを始めると、くり返し稽古したかいがあってピタリと息があった。
「ありがとうございましたぁ~」
客席に頭をさげたとたん、胸が熱くなった。同時に芸人の扉が開く音が聞こえた、気がした。さて、その結果だが…。
一次通過した人の番号にチェックが入った紙を手にコバが動かない。「えーっ、なんで!」――なんと予選敗退。この日、予選通過はたった19組で、エントリーしたコンビの約1割だそう。
続き? リベンジマッチ? もちろん、オバコバ7はやる気満々。そのつもりである。
撮影■浅野剛
※女性セブン2012年9月13日号