国際情報

米紙 橋下氏を「日本の現状を変貌させる民衆扇動家」と形容

 橋下徹大阪市長率いる大阪維新の会の国政進出が連日メディアを賑わせている。橋下氏が国政を担う可能性が高くなるにつけ、諸外国からの注目度も高まっている。いまや大統領選挙がたけなわのアメリカでも橋下氏の対米政策がどうなるかに注目が集まっているようだ。

 これまでのところ、橋下氏の米国に関する発言は少ないが、維新の会として「日米同盟基軸」を打ち出すことを明言している。今年2月には、「日本は自主自立の防衛力を持たない。(米国に)頼らざるを得ないのが本質だ」と述べ、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)についても、「ヒト・モノ・カネの移動は国境を意識せず、日本の外から付加価値を求める」と賛成を表明している。

 一方、基地問題については2010年11月、「沖縄にすべての負担を背負わせていいのか。関西でも(基地負担受け入れの)話が来れば、受け入れる方向で検討したい」と発言。7月に発表された維新八策の改訂版でも、「日本全体で沖縄負担の軽減を図るさらなるロードマップの作成」を掲げている。

 その橋下氏は最近、米メディアの注目の的だ。大手紙ウォール・ストリート・ジャーナル(8月20日付)の社説は「橋下徹氏は日本版ポール・ライアンか」と大特集。共和党ロムニーの副大統領候補ポール・ライアンに橋下氏をなぞらえて、大胆な政治改革や構想を掲げるスタイルが似ていると共通点を挙げている。ただし橋下氏は「線香花火のように一瞬で消えてしまうかもしれない」と、人気の継続性には疑問符を付けている。

 5月23日のワシントン・ポストでは「炎のような市長 日本社会の不満」のタイトルで、橋下氏を特集。「日本の眠ったような現状を変貌させたいと考える人物」と分析し、「民衆扇動家」と形容した。支持率が野田首相の3倍以上、既存政党の脅威になる存在として好意的に取り上げられている。

 知日派も橋下氏に注目。米国政府国家安全保障会議の元アジア上級部長マイケル・グリーンは自身のセミナーで、「首相あるいは首相の任命を左右できるキングメーカーになることも考えられる。小泉純一郎元首相のような国民の信託を得るリーダーになるかもしれない」「橋下氏がたとえ首相になっても日米同盟支持、TPP支持の立場を考えると、米国との安保関係も経済関係も円滑にいくだろう」(産経新聞)と絶賛している。

※週刊ポスト2012年9月14日号

トピックス

天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
胴回りにコルセットを巻いて病院に到着した豊川悦司(2024年11月中旬)
《鎮痛剤も効かないほど…》豊川悦司、腰痛悪化で極秘手術 現在は家族のもとでリハビリ生活「愛娘との時間を充実させたい」父親としての思いも
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン