夫婦の日常も様々だが、あらゆる夫婦のエピソードが、漫談家の綾小路きみまろにメールや手紙で続々と寄せられている。今回寄せられたのは、印刷会社勤務のご主人(54歳)。家庭のことはすべて奥様(55歳)に任せっきりです。
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2~3日、胸ヤケが続きました。女房にいうと、「重大な病気じゃないの?」といわれ、心配してくれていると思い、一瞬嬉しかったんですが、その後の言葉に愕然としました。
「よかったわ。たくさん保険に入ってて!」って、結局はお金かよ!
「そうだわ。お母さんに電話しなくちゃ」「何の電話だよ?」僕の問いかけには答えず、「あ、お母さん? 夫が重病みたいなの。でも大丈夫。保険金が入るから。エッ、あちらのお義母さん? いいわよ、知らせなくて。『半分よこせ』とかいい出しそうだもん」エ~ッ! お袋のこと、そんなふうに思ってたのかよ!
「子供たちも独立したし、うちのがいなくなったら私、保険金で海外旅行を楽しみたいわ。お母さんも一緒よ」って、勝手に殺すなよ! 明日、病院で検査して、お前の海外旅行の夢、ぶち壊してやるからな!
※週刊ポスト2012年9月14日号