【書評】『生活保護の謎』(武田知弘/祥伝社新書/819円)
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不正受給が相次いで報じられ、批判も高まっている生活保護。だが元官僚の著者は、今の制度に問題はあるが、生活保護は絶対に必要だという。
本書は、受給者が増えた理由や支給額が高いというのは本当か、勤労意欲を奪う制度の欠陥などを解説しながら、欧米より遅れている日本の生活保護を改善する方法も提唱しているので驚きも大きい。
制度の実態と矛盾に迫る本書を読むと、生活保護への誤解と偏見もなくなるだろう。
※女性セブン2012年9月20日号