選挙で政権が交代しても一向に変わらない日本の政治。いまや真剣に落とすことを考えるべきではないか。そこで年金&子ども手当政策の欺瞞もあったため、落選させるべき5人の政治家を本誌・週刊ポストが選んだ。
【小沢一郎氏】
「マニフェストの財源は総予算を組み替えることで捻出できる」と主張。その持論は今も変わっていないが、政権交代直後、鳩山内閣が財源がないと子ども手当半額支給を決めたとき、それを容認。
あのとき、幹事長として半額方針をはねつけていたら、鳩山内閣は本気で財源捻出に取り組まなければならなかったはずだ。それが政権に強い影響力を持つ政治家としての責任である。幹事長を辞任して以後は、民主党政権がズルズルとマニフェストを後退させるのを止めることができなかった。
【安住淳氏】
政権交代で「税金の使い方を抜本的に変えなければならない」と意気込んでいたが、財務大臣になると役人に迎合。震災後には、宮城の震災被災地のお年寄りを、「孫子に借金残したまま死んだらお墓参りに来てくれない。来年には増税法案を出す」と恫喝して増税に突き進み、同時に年金支給額をカット、生活保護の減額を検討するなど、社会保障切り捨てにも邁進。
【岡田克也氏、石原伸晃氏、井上義久氏】
子ども手当廃止の3党合意を結んだ当事者。公明党は小泉政権当時の年金改革を「100年安心年金プラン」と宣伝してきた手前、最低保障年金創設に反対し、公明党主導でつくった児童手当より手厚い民主党の「子ども手当」も廃止に追い込んだ。
自民党はその公明党と連立を組んで麻生政権では全世帯に1人1万2000円(*注)の「定額給付金」を支給するなど総選挙前の“買収工作”を行ないながら、子ども手当など民主党政策を「バラマキ4K」と批判した。
【*注】65歳以上・18歳以下は1人2万円
※週刊ポスト2012年9月21・28日号