9月2日の昼下がり、東京・目黒区内の、都内でも有数の高級住宅街に建つ地上3階地下1階の豪邸で事件は起きた。殺されたのは、この家に住む三男・重田滉史くん(享年5)。
母親である重田史都容疑者(41才)にビニールの紐で手足をきつく結ばれ、口には粘着テープを巻かれた状態でゴミ袋に入れられ、10分以上放置されたために窒息死してしまったのだ。
しかも、驚くことに、“犯行”は長男(13才)にも手伝わせたという。
長野県上田市内で眼鏡店を経営する両親のもと、一人娘として生まれ育った重田容疑者は、幼少期から地元では名の知れた秀才だった。
「史都ちゃんは小学生のときに、作文の全国コンクールで最優秀賞を取るほどよくできた子供でしたよ。中学校に入っても、テストでは主要5教科全てがほぼ満点でした。教育熱心だったお父さんの期待に応えようと必死だったみたいですけど…」(地元の知人)
県で一、二を争う名門高校へと進学。エリート街道まっしぐらだった重田容疑者だが、大学受験で思わぬ挫折を味わうこととなる。
「史都ちゃんは、東京大学を受験するんですが失敗してしまったんです。その後、何年か浪人したんですが、どうしてもダメでした。他の有名私立大学には受かったんですが、“それじゃあ意味がない”って、なぜか専門学校に入ったんです」(前出・地元の知人)
重田容疑者は専門学校で経理関係の資格を取得した後に上京。結婚して長男をもうけるも、ほどなく離婚してしまう。その後、再婚した相手が今の夫だった。
彼は、飲食店の経営だけでなく、宅配弁当なども手がけ、年商70億円に迫る会社の経営者。“セレブ妻”の座を手に入れた重田容疑者は資格を生かし、在宅で同社の経理を手伝い、夫を支えた。彼との間に三男の滉史くんと長女も生まれ、ようやく手に入れた幸せな生活だった。
しかし、彼女は悩みを抱えていた。
「長男と次男は手のかからない子供で、史都さんの仕事を邪魔することはなかったのですが、滉史くんだけがどうしてもやんちゃで、史都さんはよく“あの子だけが大変なの…”ってぼやいていたんです」(重田容疑者の知人)
重田容疑者はわがままを言う滉史くんを自宅から閉め出したり、家族旅行にも連れて行かないなど、厳しく接し続けたという。
※女性セブン2012年9月27日号