日本政府の沖縄・尖閣諸島国有化を受け、15日から始まった中国国内の反日デモ。満州事変の発端となった1931年の柳条湖事件の発生日にあたる18日前後にピークを迎え、1972年の日中国交正常化以来、最大規模となっている。現地で暮らす日本人妻たちは恐怖を募らせる。
「日本人であることがわかってしまうとどんなトラブルに巻き込まれるか…。周りに人がいる場所ではへたに日本語を使えません。携帯電話の会話も誰に聞かれるかわかりませんし、すごく気をつけています」(重慶在住・50代主婦)
また大連在住の40代女性はこう証言する。
「近所のスーパーも襲撃されてしまって、当分の間は食料品も買いに行けません。子供だって何があるかわかりませんから、怖くて学校に行かせられませんよ…」
実際、現地の日本人学校は、次々と休校を決めている。町を歩けば、中国人から「日本人か?」と聞かれ、バレてしまえば、「中国から出ていけ」と怒鳴られる。タクシーでも日本人とわかった瞬間に、「今すぐ降りろ」と乗車拒否…。
「いつ暴徒が襲ってくるかわからないので、家の玄関や窓に中国の国旗を掲げて“中国の味方”と意思表示する人が多いです。そうまでしなきゃ家族の身を守れない。ただただ、一刻も早く、この騒ぎが収まるのを祈るばかりなんです」(上海在住・30代主婦)
上海にあるユニクロでは現地従業員が勝手に店頭のガラスに「釣魚島(尖閣諸島の中国名)は中国の領土」と書かれた紙を貼って騒ぎとなり、即撤去させるという事態も。
「過去にも日本の首相の靖国神社参拝などをきっかけに反日デモが起きたことはありますが、今回のデモは中国全土に拡大しています。いつ収束するのか、先が見えない状況です」(中国人ジャーナリスト)
※女性セブン2012年10月4日号