無念の首相辞任から5年、自民党総裁選に立候補し、再チャレンジを目指す安倍晋三氏のアピールポイントは「美しい国」でも「戦後レジームからの脱却」でもなく、「強い胃腸」のようだ。
総裁選出馬表明前夜の9月11日、安倍氏のフェイスブックには選挙への意気込み……ではなく、健啖家を誇示する写真が掲載された。
秘書がアップした文面には、〈打ち合わせを終えたところ、晩ご飯を食べていないのに気づいた安倍さんが『お腹すいた…「天や」行こう!』と言い出し、みんなで近所の「天や」で深夜の天丼!!〉とあり、天丼を豪快にかき込むワイルドな安倍氏の姿が。丼から海老のシッポが2本見えるところから推測するに、どうやら「上天丼」のようだ。
その数日前には、〈安倍さんはコンビニで大好きなアイスを購入。秘書にも『ガリガリ君』を買ってくれました〉とある。こちらも店内で買い物カゴを持つ安倍氏の写真付きだ。
しかし、安倍氏の首相辞任の理由は「潰瘍性大腸炎」だったはず。案の定、読者からは〈お腹大丈夫ですか〉〈冷たいものは、身体に悪いですからあまり、おとりにならないように〉とのコメントが相次いだ。
確かに本人も公示以降は再三にわたって、「2年前に画期的な新薬が承認されて、劇的に(病状が)改善した」と強調しているが、消化器系の疾病に詳しい医学博士で医療ジャーナリストの森田豊氏はこう語る。
「深夜の脂っこい食事や、消化液の分泌を阻害する冷たいものは、胃腸が弱い人には控えるほうがいい。ましてや噛まずに飲み込むような食べ方は絶対にダメ」
※週刊ポスト2012年10月5日号