人気お笑いコンビ「ピース」の綾部祐二(34歳)と「若貴の母」である藤田紀子さん(65歳)との熱愛報道に象徴されるように昨今は熟女ブームである。
このブームを当の「熟女」はどう見ているのか。自ら20代男性と結婚し、『熟女の品格』(ベスト新書)の著書もある作家の岩井志麻子さんが語る。
「本来、母性というのは色気から一番遠いはずなのに、今や究極の色気になっていて、世の肉体を持て余し気味のオバサンにとってはホンマにありがたい。特に私のような40代後半の女というのは性欲が旺盛で、閉経前の“閉経セール”をしたいというのが本音。それを買ってくれるのが“やりたい盛り”の20代男性で、セックスの相性はいい。どうかこのブームが私が老女になるまで続いてほしい(笑)」
一方、熟女に熱い視線を送る男性と同世代の女性の目にはどう映るのか。コラムニストで作家のLiLyさんは、複雑な面持ちだ。
「年上の男性に甘やかされたい願望の若いギャルと同様、男の子も成熟した女性の大きな包容力と優しさに甘えたいという気持ちはわかります。でも、自分を慕ってくれる妹キャラか、自分を包んでくれるお母さんキャラが人気を二分するような現状は、男性の自信のなさを物語っているようにも思います。とはいえ熟女=女ざかり。甘い気持ちで近づくと痛い目みるかと!」
※SAPIO2012年10月3・10日号