2012年の『スマホ白書』(インプレスR&Dインターネットメディア総合研究所編)によると、スマートフォン使用者が利用している機能のトップは「メール/メッセージ」で、「通話」よりも高いことがわかった。スマートフォンに限らず、いま、携帯電話で行うコミュニケーションにおいて、メールの頻度が高まっている。さらにFacebookやTwitterなどSNSの普及により、SNS内のメッセージ機能を利用したコミュニケーションも増加。親子、友人、恋人、ビジネスと関係を問わず、メールで想いを伝える機会は、今後ますます増えそうだ。
では、実際に、どんなメールがやりとりされているのだろうか。人のメールはちょっと気になる。ここでは、NTTドコモが主催する「愛のあるメール大賞」の昨年(第10回)の受賞作から、心温まる7つのメールを紹介しよう。【】内は「タイトル」である。
【Re生きてるぜ】
家流された。船流された。でも、生きる意欲までは流されていない!家族は、皆無事だから。
(グランプリ 宇野邦久さん 50代/震災後、やっと連絡がとれた知人からのメール)
【RE:俺、家を出るよ。】
お母さんです。いつかこの日が来ると待ってました。行ってらっしゃい。
(NTTドコモ賞 田中諒さん 20代/一人暮らしを決断した時、女手一つで育ててくれた母からのメール)
【大丈夫。】
厄年じゃなくて躍年!!
(NTTドコモ賞 佐々木里華さん 30代/嫌なことが続きヘコんでいる私に、親友からの一言)
【今はそんな事言ってても】
その内、イヤっていうほど一緒に居られますよ
またオマエかよ
まだオマエかよ
いつもオマエかよ
さらにオマエかよ
って
(入賞 五井由希恵さん 30代/忙しい彼に不満を言ったところ返って来たメール。その後、結婚。10年近く経っても大切なメール)
【無題】
孫はとても可愛い
でもあなたの方がもっと可愛い
よく頑張りましたね
偉かったよ
(入賞 松本幸さん 20代/出産時に母がくれたメール)
【絵文字で笑顔】
いつまでもむっつりしているといいことないよ
男前の顔が台なしだね!
(入賞 佐々木正幸さん 60代/ケンカをして、口をきかない日が続いていた時、妻からきたメール)
【秋刀魚】
家に着く10分前にメール下さい。
秋刀魚を焼いて待っています。
(入賞 木村香幸さん 50代/9月7日が結婚記念日。新婚旅行から帰ってすぐのメニューが秋刀魚の塩焼きで、以来、結婚記念日は秋刀魚に。今年の結婚記念当日、主人に出したメール)
そして現在、第11回「愛のあるメール大賞」が募集中だ。NTTドコモは、これまで「iのあるメール大賞」だった名称を、今年から「愛のあるメール大賞」へと変更。メールの根底に流れる“愛”を、より可視化するためだという。従来の審査員による審査に加え、Web投票によって選ぶ「オーディエンス賞」も加わった。
この機に、大切な人とのメールを読み直す、あるいは、まだ伝えられていない心の内をそっと送ってみるのも、秋の夜長の一興かもしれない。