「ヨーグルト=デザート」といったイメージが日本では強いけれど、海外では古来、“調味料”として活用されてきた。しかも市販品に塩やみそなどの塩分を加えるだけで、塩麹のように漬け床になったり、煮物の隠し味にもなる。さらには乳酸菌パワーで免疫力アップも見込めると、「塩ヨーグルト」がブームとなっている。
「塩ヨーグルト」とは、その名のとおり、ヨーグルトに塩分(塩やみそ、ナンプラーなど)を足したもの。プレーン(無糖)タイプのヨーグルトなら、好みのものを使ってOK。料理研究家の林幸子さんが説明する。
「調味料にもなるし、そのまま食べてもOK。水切りをすれば味わいが濃厚になりますし、分離した水分(ホエー)も無駄なく使い切れるのが特長です」
ヨーグルトはそのままでも料理に使えるが、塩を少量入れることで、酸味のもととなる乳酸菌などの活動を抑える効果が出る。また、塩には酸味そのものを抑える“抑制効果”もある。
「酸味のあるものに糖類を加えても甘酸っぱくなるだけですが、塩分は酸っぱさそのものを抑えてくれるのです」(林さん)
そして、塩ヨーグルトには知られざるパワーが秘められているという。All Aboutで料理ガイドを務める佐藤わか子さんはこう話す。
「腸内環境を整えることで新陳代謝が活発になり、免疫力がアップ。美肌に効果的なビタミンB2も多く含まれています。また、低脂肪・低カロリーなのでダイエットにも最適」
とはいえ、“ヨーグルトを調味料として使う”という経験がなく、どこから手をつければいいのかわからない人も多いはず。
「初心者は、まずは野菜の漬け物などから試してみてください。塩加減や分量はあまり気にせず、自分のお好みで調整してOK。バットでも袋でもいいので、自分のやりやすいと思えるものを選んで漬けてみましょう」(林さん)
※女性セブン2012年10月4日号