李明博大統領の竹島上陸、天皇陛下への不敬発言以来、日本人の「嫌韓感情」に火がついている。しかし、嫌韓は日本だけではない。カンボジアでの例をジャーナリストの山村明義氏が紹介する。
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カンボジアでは、2010年3月20日、韓国人男性との結婚が「実際には人身売買である」と見なされ、一時禁止された。
日本のマスメディアでは報道されなかったが、これは3月18日に韓国で起きた「カンボジア人妻殺害事件」が関係している。韓国江原道春川のマンションで、当時45歳だった夫が、カンボジア人の妻に睡眠剤を飲ませた後、放火して殺害した事件だ。
その後の捜査で、夫が妻に巨額の保険金を掛けていた事実が発覚。その背景と見られたのが、韓国人による現地での「人身売買疑惑」である。
「貧しい地方のカンボジア人女性が、“韓国に行くと幸せになれる”、“韓国人男性は王子様”という宣伝文句に騙され、事実上買われたかたちで国際結婚する。それが両国の外交の大問題となったのです」(現地に詳しいジャーナリスト)
2000年代に入って、カンボジア国内では悪質な韓国人ブローカーが「カンボジア妻」を仲介する“結婚紹介業”が横行。しかし実際は、韓国へ渡ったカンボジア人妻が家庭で暴力を振るわれ、虐待されるケースが続発。事態を重く見たカンボジア政府が、韓国人男性との結婚を一時禁止したのである。
※SAPIO2012年10月3・10日号