秋雨が降りしきる日曜日の夕刻。黒田清子さん夫妻、常陸宮ご夫妻、秋篠宮妃・紀子さまの父・川嶋辰彦さんらが次々と赤坂御用地内へと車で入っていかれた。
そして午後5時過ぎには、スーツ姿の天皇陛下と淡いベージュの和服をお召しになった美智子さまを乗せた車も御用地内へと向かった。
9月23日、赤坂御用地内にある皇太子ご一家のお住まいである東宮御所で、美智子さまの“喜寿(77才)”を祝う夕食会が催され、皇族、親族、皇室関係者40名ほどがお集まりになった。
このお祝いの宴は、皇太子ご夫妻、秋篠宮ご夫妻、そして黒田さん夫妻が協力して企画され、実現したものだという。
美智子さまは昨年10月に77才の誕生日を迎えられており、本来ならそのときに行われる予定だったが、昨年は東日本大震災が起こり、慶事は慎みたいというお気持ちから延期となっていた。
「夕食会に先立って、人間国宝の野村萬さんらによる狂言『蝸牛』をご覧になられたようですね。これは長寿を願い蝸牛(かたつむり)を捕りにいくストーリーで、美智子さまもたいへんお喜びだったそうです。
お祝いの席には、愛子さま、そして悠仁さまというお孫さんたちも出席されていて、両陛下は終始、相好を崩されていました。お孫さんたちから“おめでとうございます”という言葉とともに、白とピンクのブーケをプレゼントされ、美智子さまは大変感激なさっていたそうです」(宮内庁関係者)
今回、宴の会場となった東宮御所の主である皇太子ご夫妻は率先して「おもてなし」に尽力をされた。ここ最近、両陛下と距離を置かれているといわれていた雅子さまも、お元気に立ち回られていたという。
「雅子さまが美智子さまに“素敵なお着物ですね。とてもお似合いです”といったことを話されると、美智子さまは笑顔を返されたそうです。雅子さまも、その笑顔に癒されたのか、緊張されることなく、終始リラックスしたご様子で美智子さまとの会話を楽しまれていたようです」(前出・宮内庁関係者)
この度の会の開催に当たって、美智子さまからは雅子さまにあるご注文が出ていたという。
「震災から1年が経ったとはいえ、まだ苦しまれている国民は多いのですから、自分たちだけが豪華な食事をするわけにはいかないので、料理は質素なものにしてほしい」
こんな旨の要望だったという。
「それを聞かれた雅子さまは、そのお気持ちを守りながらも、お祝いの雰囲気を壊さずに美智子さまに喜んでいただけるような料理を、大膳課や紀子さま、清子さんと綿密に相談して決められたそうです」(前出・宮内庁関係者)
※女性セブン2012年10月11日号