中国の次期最高指導者と目される習近平国家副主席の9月初め、2週間も消息不明になるなど、中国では最高指導者のプライバシーは「国家機密」でありほとんど公表されない。その中には給与も含まれているが、その詳しい額について、香港の月刊誌『争鳴』最新号が明らかにしている。
同誌は中国共産党総書記の月給は国家が定める1級の給与に相当し、これは国家主席と同額の2万2400元(1元=12.3円、27万5500円)と伝えた。胡主席の月給は党書記の基本給に加え、補填費(手当に相当)が1万元、国家主席と中央軍事委員会主席を兼務しているため、その補填費がそれぞれ5000元と2500元となるため、合計で3万9900元となり、日本円では49万770円となる計算だ。
党序列第2位の呉邦国・全国人民代表大会(全人代)委員長は3万650元(37万6995円)。以下、温家宝首相と賈慶林・中国人民政治協商会議(政協)主席、李長春・党政治局常務委員、次期首相と目される李克強・副首相、賀国強・常務委員および周永康・常務委員は呉氏と同額の3万650元。7常務委員が横並びだ。
党内序列6位で次期最高指導者の習近平・副主席は3万2650元(40万1595円)。これは習氏が軍事委副主席を兼務している分、補填費が多いためだ。
一方、党政治局員の場合、基本給と補填費を含めると2万5765元(31万6910円)となっている。
国際連合国際労働機関(ILO)によると、中国人の平均月収は656ドル(5万848円)で、だが、外資系企業の重役クラスなれば、中国人でも40万元(約500万円)と政治局常務委員に比べてケタ違いだ。
とはいえ、党の高級幹部を務めると、一生涯、秘書や自宅、専用車が保障されるほか、旅行などもすべて無料だけに、その生涯収入は膨大な額に達するだけに、自身の保身に汲汲とするのは、日本の高級官僚も同じというところか。