PVはYouTubeで公開後76日目に再生回数3億回超え。アメリカのビルボード「HOT100」チャート2位、そして10月1日、イギリスの音楽チャートで1位を記録──。韓国人歌手・PSY(34才)が歌う『江南スタイル』が、世界中で社会現象を巻き起こしている。
ルックスは長身、ナイスバディ、イケメンというK-POPスターのお約束を見事に裏切った、ちょいデブのブサメン(失礼!)。整形大国といわれる韓国では珍しいスターだ。韓国大衆文化ジャーナリストの古家正亨さんがPSYについてこう話す。
「彼は自分の立ち位置を理解していますから、CDのジャケットは、あえて自分の顔を前面に出さず、イラストを活用するほどです。外見ではなく、パフォーマンスで評価してほしいという思いの表れですね。その思いはずっと一貫していましたから、ライブチケットは常に即完売の“ライブの皇帝”になったのでしょう」
父は大会社の経営者で、裕福な家庭に生まれたPSYは、韓国の高校を卒業後、アメリカのボストン大学で国際事業、バークリー音楽大学で音楽を学んだ。デビューは2001年だ。
「当時から、お腹を出した妙な踊りで注目されましたが、“なんかよくわからないけどおもしろいよね”っていう存在で、“猟奇的な歌手”といわれていたほどです」(前出・古家さん)
今年デビュー12年目になるが、本人いわく、「3~4年しか活動していない」。それは、これまで大麻吸引疑惑事件と兵役逃れ疑惑騒動という大きな問題を起こしてきたことが影響している。
「普通、芸能人は、そんな過去には蓋をしてしまいがちですが、PSYは違う。テレビ番組などで聞かれると、冗談交じりに、率直に話します。頭の回転がめちゃくちゃ速いんです。それに育ちがいいから品もある。バカみたいなことやってるのに、というギャップが魅力ですよね」(韓国在住ジャーナリスト)
※女性セブン2012年10月18日号