国内

iPhone5でスマホデビュー「今はいいタイミング」と専門家

 爆発的に売れている米アップル社のiPhone5。さて問題は、いまiPhone5に乗り換えるべきかどうか、そしてソフトバンクとau、どちらのキャリア(通信サービス会社)を選ぶかだ。料金体系から見ていこう。

●新規料金に差はなし
 まず、新規契約の値段は両社同じ。「基本使用料」980円、「インターネット使用料」315円、「パケット定額料」5460円で、毎月の支払いは計6755円だ。

●ガラケーからの乗り換えの値段も互角
 最も該当者が多いと思われるのがこれ。従来の携帯電話、いわゆるガラパゴスケータイ(ガラケー)から、電話番号をそのままに携帯会社を変える番号ポータビリティ(MNP)の場合だ。

 しかし、こちらも新規の場合同様、両社の料金体系はほぼ同じとなっている。両社とも、乗り換えに伴う月額基本使用料の割引キャンペーンを行なっており、月額は5775円だ。

●iPhone同士の機種変ではソフトバンク
 いま4S以前のiPhoneを持っているユーザーが、iPhone5に機種変更するケース。各種割引を利用しないという条件下では、ソフトバンク内での変更は、1年間は月額6265円、以降6755円。一方au内での変更も6755円。他社に乗り換える場合は両社とも月額5775円となる。

 ただ、ソフトバンクにはiPhoneの下取りサービスが存在し、これを利用すれば月額料金が1000円割り引かれる。すでにiPhoneを持っている人は一考の余地ありだろう。

●電波優先ならau
 携帯、スマホに精通するITライター・法林岳之氏の話。

「データ通信の速度や、安定感に目を向けると、既存の周波数を削って苦心しているソフトバンクは都心部でも安定感を欠く。通信機能を使いたいときに使いやすいという点ではauに軍配が上がります」

 専門誌やユーザーによる通信速度テストでも、都心部ではauの方が速いという結果が出ている。KDDIは「都内だけで見れば(基地局数は)ウチの方が多い」と発表するなど、通信速度が遅くなりやすい人混みの中でも自信を見せる。

●電話だけでいい人はまだガラケーでもOK
 ただ、大半の読者は携帯は電話さえできればいい、と考えているのではないか。10年以上ドコモユーザーである50代男性もこう語る。

「結局電話しか使わないのに、これまでたまったポイントを捨ててまでキャリア変更すべきなのだろうか」

 これに対し、前出の法林氏も、ITジャーナリストの石川温氏もこう口を揃える。

「スマホは通信してナンボ。自宅と会社の往復で電話や簡単なメールで十分というのであれば、はっきりいって長期間の契約ポイントを無にしてまで、キャリア変更する必要はない」(法林氏)

「スマホが中心になるが、ガラケーはしばらくなくならない。やはりガラケーの方が電池の持ちもいいですからね」(石川氏)。ただし将来的にスマホを使うなら「今が替え時」。

「スマホが定着し始めて2年近くが経過し、より人に密着し、使いやすい環境が整ってきた。今デビューするのはいいタイミングだと思います」(法林氏)

「新機種が出るたびに販売台数を飛躍的に伸ばしているiPhoneなら、今デビューしても操作や機能を知る友人、知人が周りに増えているので、教えて貰いやすい。もともとシンプルな操作性が売りですから、決して損のない選択です」(石川氏)

 念のため断わっておくが、本稿で紹介したのはあくまでベースとなる料金である。紙幅の関係で割愛したが、両社とも多彩な割引が用意されているため、購入の際には検討したい。ちなみにキャリアの決定に悩んだ場合は、アップルストアへ行けば相談に乗ってくれ、その場で契約もできる。

 今のうちに馴染んでおくかどうか。そして、機能や操作性、現在の通話料金などと比較して、どちらがお得か、じっくり考えたい。

※週刊ポスト2012年10月12日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
NASAが発表したアルテミス計画の宇宙服のデザイン(写真=AP/AFLO)
《日本人が月に降り立つ日は間近》月面探査最前線、JAXA「SLIM」とNASA「アルテミス計画」で日本の存在感が増大 インドとの共同計画や一般企業の取り組みも
週刊ポスト
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン
胴回りにコルセットを巻いて病院に到着した豊川悦司(2024年11月中旬)
《鎮痛剤も効かないほど…》豊川悦司、腰痛悪化で極秘手術 現在は家族のもとでリハビリ生活「愛娘との時間を充実させたい」父親としての思いも
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト