年末のNHK紅白歌合戦の候補として矢沢永吉(63才)が浮上。大物アーティストの出場に注目が集まっている。
「NHKサイドは現在、紅白の出場候補歌手に最終交渉を行っていますが、複数の大物歌手の名前が挙がっていて、その中に矢沢の名前もあるようです。NHKサイドとしては、何としても矢沢に出てもらいたい意向のようです」(スポーツ紙音楽担当記者)
矢沢の出場が浮上している背景には、NHKサイドの事情が関係している。昨年の紅白は震災復興の演出を前面に押し出し、後半41.6%の高視聴率を記録した。長渕剛が被災地から中継出演したほか、少女時代、KARAら韓流スターの初出場、レディー・ガガの収録出演などで注目を集めた。しかし今年、昨年以上の話題性を打ち出せるかは微妙だ。
「日韓関係の悪化で韓流スターの出場は大幅に減るでしょう。出場するのは東方神起ぐらいではないかと言われている。それに加えて、事務所からの独立騒動があった小林幸子の出場が微妙という状況を考えると、NHKとしては視聴率を稼げるアーティストがどうしても欲しい。とはいえ、これまで断られてきた大物歌手はなかなか出てくれないでしょうから、NHKとパイプがある矢沢が有力候補に浮上してくるわけです」(前出・スポーツ紙音楽担当記者)
NHKとのパイプといえば、矢沢は2009年、紅白にサプライズ出演している。このときは、『時間よ止まれ』『コバルトの空』を熱唱し、歌手別42.5%の高視聴率を記録した。先月29日には、NHKのドキュメンタリー番組 『矢沢永吉・63歳のメッセージ~カリスマ40年目の夏~』に出演。同局の有働由美子アナと横浜でロケを行ったほか、インタビューで、音楽活動、家族などについても赤裸々に答えてもいる。
「矢沢が数か月の長期にわたって密着取材を受け、しかもライブ直前、鏡の前でひとりでリハーサルを行う様子までを公開したのは異例のことです。それだけNHKが、矢沢サイドに食い込んでいる証拠といえます」(レコード会社関係者)
一方、矢沢サイドにも、何らかのサプライズを行いたい狙いもある。今年はデビュー40周年というメモリアルイヤーで、8月にアルバム『Last Song』をリリース。9月の日産スタジアムでのコンサートでは6万人のファンを動員し、成功を収めた。アルバムリリース前には、矢沢クラスの大物としては異例の120本のマスコミの取材を受けた。
「矢沢がこれだけの数の取材を受けるのはかつてないことで、矢沢も40周年を、これまで以上に大きな節目の年と考えているといえます。その最後のシメとして、年末の紅白に出ることは、悪い話ではない。出場のネックは、NHKが矢沢を満足させられる舞台を用意できるかどうかです。2009年に出演したときは、当日まで出場をシークレットにするという史上初の演出を用意して矢沢を迎えましたからね。それを超える演出がないと、矢沢は首を縦に振らないのでは」(前出・レコード会社関係者)
年末のNHKホール、果たして永ちゃんのシャウトは響き渡るのか──?