全国の100歳以上の高齢者の人数が、5万人を突破した。厚生労働省が調査を始めた1963年の153人からは、実に300倍以上に増えており、2050年には68万人にもなると予測されている。
「超長寿大国」日本において、我々はどのように年を重ねていけばいいのか。先人たちの生活から学ぶことは多い。
東京のオフィス街・神田を、スーツにネクタイ姿で歩く老紳士。背筋をピンと伸ばして歩く姿に老いは感じられない。
この男性、福井福太郎さんは、なんとこの5月に100歳となった現役のサラリーマン。神奈川県辻堂の自宅から電車を乗り継ぐこと1時間。毎日元気に通勤している。福井さんに長寿の秘訣を聞いてみた。
「早寝早起きと、食事は何でもおいしく頂くこと。好き嫌いはありません。そして、よく歩くことですかね。毎日7000から1万歩は歩いています」
福井さんの起床時間は午前4時半。食事は朝からしっかり摂り、9時半頃宝くじを委託販売している会社に出社する。
「昔は販売を手伝っていましたが、今は何かあった時に相談に乗るくらい。昼は会社の近くのコンビニ弁当で済ませ、1時半には会社を出て帰宅。夜は息子夫婦と同じものを食べます。ご飯は茶碗に軽く一膳です」
かつてはタバコを1日10本ほど吸っていたが、還暦を機に止め、酒はほとんど飲まないという。
「就寝時間は午後9時。7時間から8時間、しっかりと睡眠を取るように心がけています」
※週刊ポスト2012年10月12日号