2014年4月から8%に上がる消費税。早くも不動産業界などでは、「今が最後のチャンス」「早く買わないと間に合わない」といった煽り文句が聞かれるようになってきたが、家電業界ではどうなのだろうか?
日夜、値引き競争が繰り広げられている家電業界。消費増税の影響は? ファイナンシャルプランナーの藤川太さんが次のように話す。
「家電は需要の影響が大きいので、消費増税前の駆け込み需要でお客さんが増える時期よりも、需要が少なくなってきてからのほうが値段が下がるのです。2011年7月にアナログ放送が終了してから、薄型テレビがガクッと値下がりしたように、冷蔵庫やエアコン、洗濯機などの大型家電は、増税後にグッと下がるはずです」
とはいえ、古い製品を無理して使っていては、損をする可能性がある、と藤川さんは指摘する。
「古いタイプの家電は、電気代が大幅にかかるのです。近年の家電は省エネ化が進み、電気代がかからなくなりましたから、今のうちに買い換えたほうが3年待つより得です」
日本電機工業会によると、最新機種の冷蔵庫は10年前の製品と比べて、年間消費電力が43%削減できるという。金額にして、年間2000~3000円は安くなる計算だ。
消費増税後は商品の買い方がより重要になるはず、と予想するのは、流通ジャーナリストの金子哲雄さん。
「同じ家電でも、人気ブランドや話題の商品は売れますので価格が下がらず、売れ残った商品は安売りの対象になるという傾向が一層顕著になります。お得な買い物を狙うのであれば、2番手以下で省エネ効果が得られる商品を、いかに価格交渉して安く買うかがポイントですね」
※女性セブン2012年10月18日号