何かと話題なのが、熟女と若い男性とのカップルだが、その元祖ともいえるのが、漫才師・内海桂子(90才)と24才年下の夫でマネージャーの成田常也さん(66才)の夫婦だ。
1988年に、成田さんからの猛アプローチの末に結婚したふたり。1990年、東京の下町に40平方メートルほどの土地を買い、4階建ての新居を建てた。以来、この街では、夫婦の仲睦まじい姿が地元の人には当たり前の光景となっていた。
「桂子師匠は今でも月に1度は浅草の舞台に立って漫才をやっているんですが、いつも旦那さんが荷物を持ってあげて、腕を組んで歩いて行くんです。料理や掃除も全部、旦那さんがやってくれるみたいで、桂子師匠は“私のために本当によくやってくれるのよ”って、いつも褒めてますよ」(近所の住民)
夜の生活だってある。普段は寝室は別々だが、そうしたときは、「温泉行きましょうよ」と成田さんが誘い、ふたりで温泉旅館へと出かけるのだと内海が明かしている。
お互いを「パパさん」「先生」と呼び合ってきたふたり。しかし最近、内海は成田さんを「骨拾い」と呼んでいると笑い話にしている。そこには、確実に夫より先に逝くであろうことを受け止めている内海の生き様そのものが表れている。
そんな内海の“終活”はすでに始まっていた。
「桂子師匠は自宅近くのマンションの一室をご主人の名義で購入してあるんだそうです。2000万円ぐらいだったと聞きました」(別の夫妻の知人)
現在、夫婦で住んでいる自宅もあるのに、内海はなぜマンションを買ったのか? そこには、過去の大きなトラウマがあった。
「内海さんは、自分が亡くなったら、夫が親族と遺産相続でもめるんじゃないかと心配しているんです。結婚の時、息子さんと絶縁したことがずっと心に引っかかってるんでしょうね」(内海を知る人)
夫の名義で購入したマンションについて、内海は、「これで自分が死んでも、亭主は住む場所には困らないだろう」などと、近所の人や関係者に伝えている。
「ご主人の名義にしてあるんだから大丈夫でしょうけど、そうやって言いふらしておけば、誰もが承知していることとして、自分が死んだ後も、相続でもめないだろうし、ご主人も住む場所について肩身の狭い思いをすることはないと考えたんじゃないでしょうか。大正女の、深い愛情なんですよ」(前出・内海を知る人)
※女性セブン2012年10月18日号