ふたりが交際を始めたきっかけは、双方の母親が舞台で共演していたからだった。若すぎる結婚に彼女の母親が反対すれば、彼は自分の母親を同伴して説得にあたった。
そして、わずか1年3か月で結婚生活は破綻。離婚協議の席には、双方の母親も同席しているという。
本誌が、仁科亜季子(59才)の長男・克基(30才)と、多岐川裕美(61才)の長女・華子(24才)が、そんな泥沼の離婚劇を繰り広げているのをお伝えしたのは7月のことだった。
それから2か月。いまだ離婚は成立していない。
「慰謝料についてモメていて、ふたりはもちろん、それぞれの母親がどちらも“絶対許さない”と譲る気がないみたいで…。
克基くんの主張では、華子さんが“好きな人ができたから”と切り出したことで夫婦仲が破綻したというんですけど、華子さんにしてみれば、新婚当初から女遊びをやめなかった克基くんのせいなんです。今も克基くんは毎日のように飲み歩いて、店で一緒になった女の子を口説いているようですよ」(夫妻を知る人)
都内に35年ローンで購入したおよそ1億円の一戸建てが、克基と華子の“愛の巣”だったが、7月に華子がそこを出て実家に帰る形で別居がスタート。
「華子さんが実家に帰ってからは、さすがにひとりでローンを払って、生活していくのは苦しい。そこで克基くんは、その家を売って、まずは借金を返し、残ったお金で母親の自宅を二世帯にして生活していこうという計画でした。ですが、離婚がなかなか成立せず、家を売ることもできず、いまだ引っ越すに引っ越せない状況なんです…」(仁科家の知人)
そんな泥仕合のなか、克基はさらなる暗礁に乗り上げていた。その愛の巣の土地と建物の権利は、克基と華子が半分ずつ所有している。その克基所有分の土地と建物が、8月14日にいずれも東京都から差し押さえられたのだ。
離婚相続問題に詳しい渥美雅子弁護士は言う。
「差し押さえの原因となったのは、仁科さんの固定資産税の滞納が原因だと考えられます。多岐川さんが権利の半分を所有しているわけですから、競売にかけられても、落札しようとする人はほとんどいないでしょうし、仁科さんが勝手に売り払って滞納分の返済にあてることもできません。
仁科さんに支払い能力がないなら、誰かに代わりに支払ってもらうか、離婚を成立させて財産分与で清算するしかないでしょう」
※女性セブン2012年10月25日号