韓国が不法に実効支配し、好き放題に反日アピールが繰り広げられる竹島だが、歴史的には明らかに日本の領土だ。その「動かぬ証拠」となる資料は数多い。日本は1905年に竹島を島根県に編入することを閣議決定したが、1899年に韓国で発行され、教科書として採用された『大韓地誌』には、「竹島は韓国領ではない」と記述されている。
もちろん、他にも竹島が日本領であることを証明する資料は数多い。領土問題を取材し続けてきた報道写真家の山本皓一氏はこう指摘する。
「領土は、その場所で暮らす人間の営みの歴史によって画定されるものです。竹島で日本人の漁師が経済的な営みを脈々と続けてきたことを示す写真や資料が残されています。島根県隠岐の漁民が書き残した『竹島日誌』や竹島で撮影された日本人の漁民たちの写真がそれにあたります」
掲載した写真には、竹島の漁猟合資会社に勤務し、そこでアシカ猟に励んでいた隠岐の漁師たちが写っている。右側の4人の韓国人女性は鬱陵島から雇われて出稼ぎにきた海女だ。
新聞やテレビなどの大メディアは、勉強不足なのか相手国への“配慮”なのか、こうした「事実」を報じない。結果、竹島を「日韓どちらの領土なのかはっきりしていない島」というような認識を持ってしまう日本人が少なくない。中国との対立が表面化した尖閣諸島についても同様だ。
10月12日に発売された『日本人が知っておくべき竹島・尖閣の真相』(SAPIO編集部・編)では山本氏をはじめとするジャーナリストたちが歴史資料などを丹念に紐解いたリポートを寄稿。竹島や尖閣諸島の領有権についての韓国・中国の主張を覆す証拠が数多く示されている。間違いなく日本の領土であるという「事実」を日本人自身が知ることは、全ての議論の出発点になるはずだ。
写真■『写真集「日本海に浮かぶ」ふるさとアルバム・西郷』より接写(撮影/山本皓一)
※週刊ポスト2012年10月26日号