日本通信販売協会の調査によれば、男性の通販利用率は58.7%(2011年)。「市場規模は過去10年でおよそ2倍に拡大。細かいところは把握しきれていないので、売上高のトータルは8兆円とも9兆円ともいわれています」(日本通信販売協会の柿尾正之理事・主幹研究員)
しかも、若い世代のみならず、全ての世代で利用が増えているのが特徴だ。
「近頃ではシニア層もみんなPCをやりますからね。近所に買い物する場所がなく、自動車にも乗らないという“買い物難民”の増加も、利用に拍車をかけている」(柿尾氏)
■精力剤やアダルトグッズもバレずに買える
精力剤や育毛剤、アダルトグッズなど、いわゆる「コンプレックス商品」を店頭で買うのは勇気がいる。その点、ネット通販なら誰にも顔を見られずに買うことができる。ただ、心配なのは、何を買ったかが家族にバレてしまうこと。
「今はスマートフォンなどで、完全に家族から隠れて商品を購入することができます。荷物が留守中に届いて家族に開けられるのが心配だからと、届け先を勤務先に指定している男性は多いですね」
というのは、消費生活アドバイザーで通販評論家の村山らむね氏である。さらにこんな嬉しいサービスも。
「送り状の商品名の欄は『パソコン部品』や『本』といったものから選択できますし、送り先の会社名もフツーの社名にしてくれるから安心です」(40代・男性)
※週刊ポスト2012年10月26日号