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高須克弥院長 糖質制限ダイエットは「逆に命を縮める」と警鐘

「1日1食健康法」「糖質制限ダイエット」――。

 巷で話題のこれらの健康法により、「現代の日本人は老化を早め、深刻な飢餓状態に陥っている」と高須克弥・高須クリニック院長は、警鐘を鳴らす。

 かつて「紅茶キノコ」などの健康食品や断食ブームで、健康被害が続出した時代があった。だが、最近流行りの健康法もまた、当時と同じ危険性を孕んでいると高須氏は語る。

 その危惧から、自ら実践する健康法をまとめた『その健康法では「早死に」する!』(扶桑社刊)を緊急出版。若さを保つコツを伝授すると共に、巷の健康法の問題点も指摘している。

「まず、“空腹やカロリー制限で若返り、寿命が延びる”という考えが間違いです。逆に、命を縮めますよ。人間の脳の重さは体重の約2%。この脳が身体全体の4分の1のカロリーを消費します。

 カロリーを制限すると、脳の自己防衛によって脳のエネルギー確保が最優先され、身体に必要な栄養が行き届かない。体力が低下すれば、早死にを招きます。脳が飢餓状態になると全身が病む。空腹で長生きできるという理論は、脳が発達した人間には当てはまらないんですよ」

 大前提として、摂取カロリーが十分でなければ、長寿は不可能だと語る。

 高須氏が掲げる成人男性の1日の摂取カロリーの目安は、「2400~2500キロカロリー」。これだけの熱量を1食で補おうとすれば、“ドカ食い”せざるを得ない。

「これも非常に危険。糖尿病になるリスクが高まります。空腹時は、安定した血糖値が維持できない飢餓状態が続き、いざ食事で炭水化物や甘い物を食べると血糖値が急上昇。すると、血糖値を正常化させようと大量のインシュリンが分泌されます。膵臓への負担は図り知れない。負担をかけたくなければ、食事回数を増やし、インシュリンの分泌を抑えること。第一寝る前にドカ食いしたら、痩せるどころか太りますよ」

※週刊ポスト2012年10月26日号

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