2年連続のBクラスに終わった阪神が、早くも来季の戦力整備に動き出した。中でも、派手に触手を伸ばしていると報じられているのが、ツインズを自由契約となった西岡剛(28)とヤンキース3Aスクラントンを解雇された福留孝介(35)。
果たして補強は成功するのか。経済評論家の江坂彰氏は手厳しい指摘をする。
「金本知憲、城島の引退で余ったカネをメジャー帰りの選手につぎ込むというのはフロントに危機感のない証拠。スカウト力がないために生え抜き選手にいい人材が揃っていない。まずはスカウトが広島を見習ってほしいものです」
『プロ野球の危機と阪神タイガース』の著書もある一橋大学大学院教授の橘川武郎氏はこう提言する。
「野手の補強より、監督の補強が先決です。今季の敗因は、ナゴヤドームでわずか2勝(9敗1分)しかできなかったことに尽きます。次期監督の最適任者は落合博満氏でしょう」
思えば、これまで日本球界に復帰して活躍した出戻り組で、期待以上の活躍をしたのは阪神からメジャーに行った新庄剛志くらいのもの。扱いにくい“元大物”より、大幅に若虎に切り替えたほうが未来は明るいのでは?
※週刊ポスト2012年10月26日号