山中伸弥・京大教授(50)がノーベル生理学・医学賞を受賞して日本中が歓喜に沸いた直後、ネットでも“騒ぎ”が起きていた。山中教授になりすました偽のツイートにフォロアーが殺到、別の偽のアカウントでは大学が休講になるというデマが流れていたのだ。
バカげた悪ふざけと笑ってばかりはいられない。今のネットには、この手の“本人なりすまし”が続出しているのだ。菅直人氏の“なりすまし”は、首相就任直後に複数のアカウントが誕生。皮肉なことに1万人を超えるフォロアーを集めるものもあったというのだから驚く。
小沢一郎氏の場合、2年前の民主党代表選に際して「今日からツイッターを始めました」という書き出しで立候補を本人になりかわって宣言。こちらもまた9000人以上がフォローした。なりすますのは政治家ばかりではない。
作家・村上春樹氏の“なりすまし”は、「意味なんてことは考えちゃいけない。意味なんてもともとないんだ」と春樹ワールド全開の一方、「世界はロバのウンコよ」とつぶやく。
現在、日本にこの手のなりすましを直接取り締まる法律はないが、名誉棄損罪や詐欺罪などが適用されるケースもあるため偽装行為は立派な犯罪。また、有名人ばかりではなく、一般人を標的にしてIDとパスワードを盗もうと企む輩もいるので、くれぐれもご注意を。
※週刊ポスト2012年10月26日号