10月25日、石原慎太郎氏(80)は会見を開き、新党を結成し、国政に打って出ることを発表した。石原氏が今回の行動で示した「決死の覚悟」は、都知事の地位をなげうったことだろう。 新党結成と同時に知事を辞任することは、側近にも伏せられていた。
「新党結成を表明することは3週間ほど前から聞いていたが、まさか会見の場で都知事を辞任するとは思わなかった。橋下徹・大阪市長のように、首長の座に留まったまま国政政党をつくることもできる。その道を選ばなかったことに決意の強さを感じた」
会見を見ていた側近都議の1人はそう驚いた。
かつて「東京から国を変える」と宣言して都知事になった石原氏が、その東京から国政に攻め上る。その手法は、石原氏を師と仰ぐ橋下徹・大阪市長への重要なメッセージともなっていた。
※週刊ポスト2012年11月9日号