10月1日にスタートし、視聴率18%台をキープしているNHKの朝ドラ『純と愛』。撮影は今年5月下旬スタート、NHK大阪放送局を中心に沖縄・宮古島でもロケを進められている。ヒロインを体当たりで演じる夏菜(23才)について、父・善行役の武田鉄矢(63才)はこう語る。
「1か月の台本は電話帳ほどぶ厚いのに、夏菜さんはほぼ全ての場面に出ずっぱり。大声で叫ぶシーンばかりで、自ら吹き込むナレーションも実に多く、大変だろうけど頑張っていますよ。彼女は演技を離れたところでも、色気も何もない、ダッシュをする子だけど、そこが魅力かな。左サイドを猛烈に駆け上がってくる『なでしこJAPAN』という感じです(笑い)」(武田)
ここまで順風満帆できたように見えるが、実は夏菜はこれまでNHKの“朝ドラ”に2度落選している。NHK大阪放送局山本チーフ・プロデューサーが言う。
「ぼくは2度目のオーディションに居合わせましたが、夏菜さんの記憶がない。当時の演出家は辛うじて、『すごく暗い子だった』と覚えていました。でも、今回のオーディションは最初から彼女だけ空気が違った。元気で突進力があるし、目鼻立ちや肌が焼けた感じも沖縄っぽい。さまざまな経験を積むなかで、何かをつかんだのでしょう」
猪突猛進の純だが、周囲に理解されず落ち込む時はぐっと落ち込む。クランクイン後、夏菜はそんな純の強弱ある役どころがつかみ切れずにもがき、『純と愛』の脚本家・遊川和彦さんからキツいダメ出しをされ、号泣したこともある。
※女性セブン2012年11月8日号