秋の行楽シーズン真っ盛り。たまには気分を変えてレンタカーで遠方まで紅葉狩りに出掛けるのもいいだろう。
近年、レンタカーは乗りたいときだけ時間制で借りられる手軽さが受け、休日レンタルのみならず、“チョイ乗り”の買い物主婦や営業車として使うサラリーマンの日常的な利用頻度も増えているという。
「レンタカーの車種は以前よりも豊富で、単に移動する足ではなく、乗ってみたかったクルマを試乗する感覚で借りられるのがいいですね。いま、圧倒的にオーダーの多いレンタカーがハイブリッド車(HV)。実際にどのくらい燃費が良いのか、レンタカーで試してから新車を購入する人もいますよ」
と話すのは、バラエティ自動車ジャーナリストの小沢コージさん。エンジンと電気モーターを併用することで燃費効率を飛躍的にアップさせたハイブリッド車は、新車販売では売れ筋の“トップランナー”となりつつある。日本自動車販売協会連合会などの発表によると、2012年上半期の新車販売ランキングでトヨタ自動車のハイブリッド車「プリウス」と「アクア」が1位、2位を独占した。
トヨタは「エコカーの主流はHV」と位置付け、2015年までの3年間に主力ブランドの「カローラ」をはじめ、21車種のハイブリッド車を誕生させることを発表している。
その勢いは確実にレンタカー業界にも波及している。全国に約1200店、10万台のレンタカーを保有するトヨタレンタカーでは、今年4月から「プリウス」「アクア」「カムリ」などハイブリッド専用クラスを設けてラインアップを充実。3月時点で1割程度だったハイブリッド車種を、将来的には3割まで増やすという。
ハイブリッド車種の需要増に伴い、同社では料金体系もリーズナブルに改定。24時間までのハイブリッド車の利用料金は、8925円~1万7325円で、「プリウス」(排気量1.5リットル)の場合、改定前より525円値下げした。
しかし、前出の小沢さんが「ハイブリッド車の燃費の良さや乗り心地は実際に走らせてみないと分かりません」と言うように、HV燃費精算で返却前の給油が不要なハイブリッド車のレンタカーは、使い終わってからそのメリットを目で確かめられる喜びもあるのだ。
ただでさえ燃費効率のよいハイブリッド車だが、さらに低燃費にするコツもある。それが小沢さんも推奨する「エコドライブ」である。以下、4つの鉄則を伝授しよう。
■ふんわりアクセル
発進時は、エコエリアの範囲を意識してふんわりとアクセルを踏むべし! 加速したら一旦アクセルを戻し、EVランプを点灯させるべし!
■早めのアクセルオフ
ゆるやかなブレーキ操作で、減速時に電気エネルギーを効率よく充電するべし!
■加減速の少ない運転
エコエリアを意識し、加減速を減らしてできるだけ一定速度で走行すべし!
■エアコンの使用を控えめに
使用しないときはA/CスイッチをOFFにし、エンジン作動をおさえるべし!
エコドライブすればするほど燃料代がおトクだという実感を、日頃のドライブテクニックと高性能なハイブリッド車で味わいたい。