80才にして、東京都知事を辞任し国政への転身を発表した石原慎太郎氏。早くも「次期総理」との声も出ているが、その考え方には様々な意見もあるだろう。特に、教育についての考え方には、反発する人も少なくない。
石原氏は子を育てるうえで必要なものとして「父性」や「男らしさ」を強調し、体罰も積極的にすべきと説く。1969年に出版した『スパルタ教育』(光文社)には次のような一節がある。
<我が家の個性、性格を決めるものは父親である、おやじである。おやじでなくてはならぬと、わたくしは信ずる>
こうした価値観に猛反発するのは、作家の内田春菊さん(53才)だ。
「私の父親が石原さんを大好きで、昔、『スパルタ教育』に書いてある通りの教育をやられてきたんです。1時間、無意味に正座させられたり、体罰も随分受けました。だから私は石原さんのような人がとても嫌いなんです。しかも今、私は母子家庭ですが、彼は母子家庭やゲイの人たちなど、マイノリティーな人たちを全く排除して物事を考える。母子家庭やゲイの人は皆、彼のことが嫌いだと思います。私のゲイの友達は『石原さん以外だったら誰でもいい』とまで言いますから」
そこまでゲイの人が石原氏を嫌うには理由がある。石原氏はかつて、おすぎ(67才)とピーコ(67才)に向かって「オレはオカマとナマコは嫌いだ」と言い放った。2010年には、青少年健全育成条例改正をめぐって、同性愛者がテレビ出演することを批判し、「(同性愛者は)どこか足りない感じがする。遺伝とかのせいでしょう。マイノリティーで気の毒ですよ」と発言。これにマツコ・デラックスが「あの発言は狂ってる!」と猛反発して話題になった。
カルーセル麻紀(69才)にも話を聞いたところ、「私は石原さんには若い頃から随分とかわいがってもらいました」と意外な返事が。
「石原さんとはもう50年来のつきあいでね。まだあの人が政治家になる前でしたが、しょっちゅう飲みに連れて行ってもらったり、芸者さんのいるお座敷に連れて行ってもらって、派手にドンチャン騒ぎをしたものです。最後に会ったのは裕次郎さんの23回忌の時。久々に会ったのに、会うなり『お前、随分とばばあになったなぁ』と言うから、『私はどうせばばあよ』と言ったんですよ(笑い)。ぜひ一度、総理大臣をやってもらいたいわ」
※女性セブン2012年11月15日号