東京都知事選の告示(11月29日)に向け、各党が候補者選定でお祭り騒ぎだ。自民党都連の候補リストに急浮上したのが、ニュースキャスターの安藤優子氏である。 フジテレビ幹部がいう。
「夏頃に自民党の国会議員と都議が連れ立って、安藤さんを訪ねてきたそうだ。石原新党が現実味を帯び、突然の辞任があるという観測が流れた中でのことで、知事選出馬の打診だった。
実は1年半前の都知事選でも出馬は噂されていた。前回は断わったようだが、今回は状況がまったく違う。メーンキャスターを務める『スーパーニュース』(フジテレビ系)はテレ朝や日テレに抜かれ、視聴率トップから転落した。この夏から安藤さんの降板などの番組改革が検討され始めた。局としてもギャラの高騰を抑えたいので、これ以上ない花道ではないかと考えている」
この出馬情報の裏には大手広告代理店の影が見え隠れする。石原慎太郎知事が進めてきた東京オリンピックの誘致は広告代理店にとってはドル箱だ。もし実現すれば利益は莫大なものとなる。
「安藤さんはロンドン五輪でも現地レポートをして、“(次の開催地の)リオの次は東京”とアピールしていた。テレビや広告業界は石原氏の誘致路線を継ぐと期待している」(キー局役員)
といい、実際に広告代理店関係者を中心に選挙資金集めも始まっているという(安藤氏の所属事務所は一連の動きを否定)。
※週刊ポスト2012年11月16日号