中国の次期最高指導者となる習近平・国家副主席が9月1日から14日まで動静が伝えられず、北京を訪問中だったヒラリー・クリントン米国務長官らとの会見をドタキャンした理由がなんと「ケンカの仲裁で背中をけがした」との説が飛び出してきた。ニュース報道では権威がある米紙ワシントン・ポストが伝えたものだ。
習氏の動静不明の原因については、水泳中に背中を痛めたとか、交通事故説、さらに仮病で折からの尖閣諸島をめぐる反日デモを陰で操っていたなど、諸説入り乱れており、いまも真相は明らかにされていない
ところが、同紙は長年、中国をベースにしてジャーナリスト活動を続けているマーク・キット氏の「中国最高指導部の情報を知り得る情報通」の話として「ケンカ説」を伝えた。
それによると、習氏が2週間も動静不明だったのは、太子党(高級子弟幹部)グループの宴会に出た際、参加した仲間の話がこじれて、激昂したメンバーの一人が椅子を投げつけ、それが習氏の背中を直撃したという。
習氏はケンカの張本人ではなかったものの、太子党のまとめ役として仲間から慕われており、ケンカの仲裁に入ったところ巻き添えを食ったということらしい。
ケンカの原因はというと、ビジネスで成功した仲間が気にくわなくて、口論になったというもので、あまりにお粗末といえばお粗末。このような席に中国の次期最高指導者が出てくるのも場違いともいえなくもないが、習氏は高校時代から7年間、地方に下放された青春時代を大事にしており、「中国の歌姫」ともてはやされた妻の彭麗媛とともに、昔の仲間の酒席に出て、夫婦で歌うこともあるという。
もしこれが本当の理由だったとすれば、公表できないのもうなずける話ではある。