お金を貯めるには、やっぱりケチって節約する技術は重要。ケチと言えば大阪、ということで、今では年商45億円の大阪の女社長に“ナニワ女のドケチ術”について語ってもらった。
「お金は、もう大好き。人と同じで、中途半端な愛情やったら、お金は寄りつきません」
と話すのは、「マダムシンコのマダムブリュレ」が大ヒットし、“浪速のスイーツ女王”となった「カウカウフードシステム」代表取締役会長のマダム信子さん(60才)。
マダム信子さんはトレードマークの全身ヒョウ柄ファッション。ソファ、絨毯にいたるまで、全部がヒョウ柄で統一された会長室の棚には「聖徳太子」の肖像画が飾られている。
「昔、(1万円札の)聖徳太子が大好きで、今でも毎日拝んでますよ。追いかけすぎたのか、逃げられましたけど(笑い)。今は福沢諭吉さんを、大事に、大事にしてね、ようやく集まるようになってきた。諭吉さんを集めるには、とにかくムダなものを省くことです。今は電気でも、スイッチひとつで全部つきますけど、そんなのやめてバラバラにしてね。いるところだけ明るければええんですから」(マダム信子さん・以下同)
かつては銀座で高級クラブを経営。年収1億円生活は、バブル崩壊で終了。その後、焼肉店を経営するも、狂牛病騒ぎで閉店。空き巣に3億円盗られた後に起業したスイーツ店が軌道に乗って、今に至る。
「なんぼ軌道にのったかて、ムダなことする従業員にはメチャクチャ怒ります。私にしたっておんなじですよ。洗顔クリームはね、はさみでチューブの真ん中をチョキチョキ切って、開いて最後まで使います。そうやったら1本で1か月くらい持ちますし」
出勤するときはいつも、靴ではなく上履きを履く。
「上履きを履いてきたら、帰りも出歩かず、そのまま帰りますから。外食すれば何万円もかかるけど、肉を買って家で食べたら安いもんですよ。料理も好きで、家で何でも作ります。にんじんや大根なんて、皮を捨てたことないですよ。煮るのも焼くのも、皮ごとでね。栄養もあるし、カリコリしておいしいんですわ」
お寿司を夜に買ってきて翌朝食べようと思ったらひとつずつをラップで三重にも四重にも包む。
ゴージャス風に見えるかもしれないけれど、昔貧しかったから、そういうめんどうなことも、工夫もちゃんとやっているという。
「子供の頃、電車で無賃乗車せなならんほど貧乏でね。母に『金がないのは首がないのとおんなし(同じ)ことや!』って言われながら育ちましたから、お金のありがたみは骨身に沁みているんです。1円足りなくても、電車に乗れないんですから、1円たりともムダにはできないんです。そういう気持ちをもって、お金を大事にすること。お金で、人は強くなれるんですから」
※女性セブン2012年11月22日号