歴代首相は政権末期、「奇行」に走る傾向がある。菅直人・前首相は不眠症に陥り、夜中に囲碁のネットゲームに没頭していたといい、別の元首相は残虐なスプラッター映画でストレス解消していたという。支持率19%という危険水域に突入している野田佳彦・現首相の場合は、「深酒」である。
11月1日の参院本会議の答弁で、野田首相は「困難を伴うことら、こと、こと、ことから」と呂律が回らなくなり、自らの右頬にビンタを張る一幕があった。
「最近の首相は、外出もせず公邸でひとり酒を飲む機会が増え、酒量も増加している。10月27日に岩手を視察した際にも、試飲した日本酒を買うのに2700円のところを自分の財布から3万円出して周囲を失笑させた。呂律が回らないのは深酒のせいではないか、ともっぱらの噂ですよ」(民主党職員)
野田首相は、11月10日から全国各地で始まった「政策進捗報告会」に参加する。これは、党員・サポーターや国民からのマニフェスト批判を受け止める場として企画されたものだ。
「党の資金が余っているので最後に何かできないかと、馬淵澄夫・政調会長代理らと広告代理店で発案したが、本当の狙いは野田首相らを戦犯として吊し上げることで、選挙で討ち死にする数を少しでも減らそうという魂胆。党は首相を捨て石にするつもりなんです」(代理店関係者)
部下に敗戦処理を押しつけられた首相がヤケを起こして酒に溺れた……かどうかは定かではないが、もちろん、そんなことで民主党離れが収まるはずもない。「どうぞ厳しい声をください。すべて、受け止めます」と首相がアピールする一面広告が新聞に掲載されたところ、「そんな暇があったら早く解散しろ」という「厳しい声」が、支援者から殺到しているという。
※週刊ポスト2012年11月23日号