離党者が相次ぐ民主党は、衆議院ではあと6人離党すると過半数割れという危機的状況にある。
崩壊していく民主党を脇目に、自民党は早くも我が世の春を謳歌する。永田町の党本部1階は、レクチャーのために訪れた官僚らで連日ごった返し、某県職員らが「これからは自民ですから!」「いうこと聞かないとダメですよー」とわざとらしく大声で話す姿が目撃されている。
これだけチヤホヤされれば、議員も浮かれてくる。「次期官房長官候補」とおだてられた甘利明・党政調会長の公式サイトが笑える。
〈朝の討論番組出演のためテレビ局の迎えの車を待っていると、時間になっても現れないものですから、運転手さんの携帯に電話を入れると「今、SPさんを警視庁で待っています。乗せ次第そちらに向かいます。」
「えっ、誰のSP? 野党の政調会長にはSP付かないよ!」
どうやら局の方で自民党の三役には警護がつくと先入観念があったようです。それにしたって野党になって三代目の政調会長なんだから間違える筈はないのにね?
『そうか! 俺が大物に見えるんだ!』
『なに? 危険人物にも警護が付くって?』
「…(汗)」〉
与党気取りなのは結構だが、与党の地位と名誉だけを求める姿勢をみると、自民党のボロボロぶりも民主党と似たようなものか。
※週刊ポスト2012年11月23日号