夫婦の日常も様々だが、あらゆる夫婦のエピソードが、漫談家の綾小路きみまろにメールや手紙で続々と寄せられている。今回寄せられたのは、旅行代理店勤務のご主人(55歳)。奥様(52歳)はファッションで若返りを実行したようです。
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「ちょっとユニクロに行ってくるわ」と出掛けた女房が、股上の浅いピンクのパンティを買ってきました。「これまでのようなババシャツに、おへその隠れるパンツだと、気持ちも老けこんじゃうものね。このパンツ、ローライズっていうのよ。あなた、知ってる?」「知ってるよ。ほっぺたを膨らませて、『OK!』っていう子だろ?」って、それはローラ!
女房は早速穿いてみて、「どう? セクシーでしょう。ムラムラしてきた?」。それは全くないけど、今までのデカパンよりは確かに若やいだ気分になるかも。「これを穿いてスーパーに買い出しに行ってくるね」ところが、戻ってくると浮かない表情をしています。
「すれ違う男の人の視線がローライズに向いてるみたいで、すごいドキドキ感だったの。これって20代の頃の感覚だわ。でもね、おへその辺りがスースーするのに段々耐えられなくなってきちゃって……もうダメ! 私、着替える!」
デカパンに穿き替え、いつものようにシャツをパンティの中に入れた女房は、「お腹は冷やさないようにしないとね。デカパンってやっぱり落ち着くわ~!」。我が家の女房のアンチエイジング、1時間40分で頓挫でした。
※週刊ポスト2012年11月23日号