自由奔放に性を謳歌してきた稀代のハードボイルドスターの経験人数は、1331人! これは世界3位なんだとか。俳優・宍戸錠氏(78)は、今でも女性とのふれあいを求め、あらゆる場所へと顔を出すそう。『メルマガNEWSポストセブンVol.40』より、プロインタビュアー吉田豪氏による珠玉のインタビューの一部をご覧ください。
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──しかし、宍戸さんは自由に生きてたんですね。
宍戸:自分が縛られちゃうような女と結婚するんじゃねえよって、よく言ってたぐらいでね。
──宍戸夫人・宍戸遊子さんの本を読むと、愚痴だらけでしたからね。
宍戸:そうか? まあ、愚痴でいいじゃないですか。縛られてないんだから。ただ、この方はやっぱり文章はダメです。
──執筆家として。
宍戸:だから、俺への恨みをものすごくしつこく書けば、よくなる。
──もっと書いちゃったほうが良かった。
宍戸:もっとじゃない。書いてねえもん、あんまり。
──けっこう出してますけど、まだ足りないんですね。
宍戸:うん。こんな俺じゃねえよっていうんだ。
──もっとひどいよって。
宍戸:うん。
──ダハハハハ! なるほど(笑)。全部わかってたみたいですからね、浮気の話から何から。
宍戸:うん。それはそうでしょう。でも、けっこう大陸的な人だから。そうしたら、自分もやりゃいいんだよっていうね。そういうことをちゃんと実行してましたけど、それでいいんだよ。そう思わない?
──そこまで割り切れるかどうかですよね。
宍戸:何を割り切るのよ。家族制度みたいなものとか、日本的なしきたりでしょう。そんな日本的な儒教的な精神で、一夫一婦が交わって、絶対に離れずみたいなさ。なおかつ、兄弟に友に、夫婦相和しって、教育勅語なんか知らねえよ! でもまあ、日本人ってみんなそうなってるよ。ただ、いまの52、53歳から若い子っていうのが、どうしたらいいかわからねえ連中が多いな。俺たちは、決着はつけるぜっていう。なんの決着かわかんねえけど。
──カッコいいですよ、なんか(笑)。子どももまだつくらなきゃいけないし。
宍戸:頑張りたいけど、78歳で一人つくるには、あと一ヵ月しかないんだよ。いままで3人いて、これが最後にしようって思ってたけど、完全に自信が揺らいじゃったの。
──なんでですか?
宍戸:やっぱり最高で28歳ぐらいの女にしておきゃよかったけど、60歳の女とヤッたのが…。
──ホントに後悔してますね、それ(笑)。そういえば、宍戸さんが50歳になった頃、若い女の子と仲良くなりたいと思って週末に六本木のディスコに一人で行って踊ってたっていう話もすごいなと思って。
宍戸:うん。そこで女が拾えるか拾えないかっていうのは、それはもう、テレビのディレクターから何からみんな知ってるよ。若い奴らに「おめえらの能力を試してやるから、行こうぜ」って言って、そういうのはやってました。「君たちも演出する以上は、現代の若い子はどうしてるかって。女の子はどう答えるか、そういうことは絶対に勉強しなくちゃいけない」と。(ボトルが空になり)ビールある?
──あ、もう一杯(笑)。
宍戸:うん。
<この続きは11月20日(火曜日)に掲載予定>
<宍戸錠氏プロフィール>
ししど・じょう。1933年大阪府生まれ。1954年、日活ニューフェイス第一期生としてトップ合格し、翌55年に『警察日記』でデビュー。タフでハードボイルドな「エースのジョー」として人気を得て、石原裕次郎、小林旭らとともに日活のスターとなる。『拳銃は俺のパスポート』など300本以上の映画に出演してきた。その役者人生を綴った自伝的小説の完結編『シシド 完結編~小説・日活撮影所百周年記念』(角川書店)は11月30日発売予定