10年前のサラリーマンの平均年収は454万円だった。長引く不況でサラリーマンの平均年収は激減。2011年は409万円まで落ち込んだ。家庭では節約が求められているが、どのように節約すればいいのだろうか? 夫の年収280万円で年間150万円を貯める北海道の主婦の節約テクを紹介しよう。
冬の北海道は底冷えする。氷点下に迫るほど冷え始めた札幌市で一家4人、節約生活を送るのは主婦・佐々木綾子さん(36才・仮名)だ。夫の給料は月18万5000円で、親とも同居しない賃貸暮らし。しかし、毎月10万円以上を貯金し、その額は年間150万円に達する。
「いちばん助かっているのは、3年間応募し続けてやっと入居できるようになった公営住宅です。3LDKで相場の半額の家賃3万円。駐車場代込みですから、格安です」(佐々木さん・以下同)
ただ、家賃が安くとも、子供は7才と4才の育ち盛り。総務省「家計調査」によると、4人家族の1か月の生活費は平均約31万円となっている。しかし、“北の鉄人”は、生活費をその3分の1以下の約10万円に抑えている。
彼女の秘密兵器は、スーパーで買った食品名や値段を漏らさず書き込む『食材ノート』だ。これを見れば、一日いくら使ったかひと目でわかるので、予算を守るのに役立つ。
「使ったお金は、毎週きっちり合計を出します。外食を抜かした1か月の食費目標額は2万5000円。これを守るように、『来週は出費を抑えよう』とペース配分ができます」
このノートの使い方でユニークなのは、「ほっけ130円 (100円引き)」などと、値引き額まで記していることだ。
「この書き込みを続けると商品ごとの『底値』が把握できるようになり、“買ってもいい値段”を決められます。例えば、卵10個だったら、この近所では98円が底値。スーパーを歩くときは、『底値から20円まで』というセンサーが働き、それより高い卵には目が向きません。また、ノートに値引き金額が並んでいるのを見ると、“こんなに得した”とテンションが上がり、よりお値打ち品への執着心が高まります」
佐々木さんは朝食のパンを毎日、ホームベーカリーで手作りしている。この際にも、もちろん節約テクを発揮する。
「強力粉は業務用の25kgを1袋4700円で購入しています。これで半年分もちますね」
スーパーで市販されている強力粉は1kg300円程度なので、2800円もお得になる計算だ。
※女性セブン2012年11月29日・12月6日号