10年前のサラリーマンの平均年収は454万円だった。長引く不況でサラリーマンの平均年収は激減。2011年は409万円まで落ち込んだ。家庭では節約が求められているが、どのように節約すればいいのだろうか? 福岡市の主婦の節約テクを紹介しよう。
福岡市の日当たりのよいマンションにある2LDKの一室。40型の液晶テレビとオーディオセットが並ぶピカピカのリビングをパグ犬が駆け回り、おしゃれな生活ぶりがうかがえる。
この部屋に住むのは、“節約の鉄人”で主婦の和田道子さん(34才・仮名)だ。夫の年収300万円から年間120万円を貯金に回しながらも優雅に暮らす秘密は?
「とにかく、無駄な買い物をしないことです。それを心がければ、家賃を除く生活費は毎月6万円くらいに抑えられます。生活費の予算は月に16万円なので、毎月10万円の貯金ができるんですよ」(和田さん・以下同)
和田さんの節約は、夫と1才の長女の家族3人で月2万円という驚愕の食費が最大のポイント。総務省「家計調査」によると、3人家族の食費は平均で月6万7000円となっているので3分の1以下に抑えている。“武器”となるのは「おかず週2000円レシピ」だ。
「あらかじめ2000円以内で収まる1週間のメニューを決めておき、スーパーの特売日に野菜やお肉をまとめ買いします。このワザは10年前、ひとり暮らしの学生時代に磨きました。当時、近所のスーパーで毎週“1週間2000円レシピ”を配る企画をやっていたんです。買い物に行くたびにそのレシピをもらっていました。でも、夕食のおかずが大学芋だけ、なんていう日もあったので、自分でアレンジを加えるようにしたんです」
例えば、11月のある1週間で買った食材は次の通り。
▼日曜日の特売で購入
【牛骨つきカルビ300g、こんにゃく1枚、玉ねぎ、ごぼう、ピーマンを各1袋、にんにく1個、牛乳1l】
▼水曜日の特売で購入
【うどん2玉、牛細切れ肉300g、牛ひき肉200g】
2回の買い物の合計は2090円なり。食材は、あらかじめ考えておいたレシピにそって下ごしらえし、冷蔵・冷凍する。
ちなみにこの材料を用いた数日間の夕食のメニューは、「骨つきカルビ入りビーフポトフ」「野菜スープ」「牛肉とごぼうの甘辛煮」「こんにゃくの牛ひき肉はさみカツ」…と、実に多彩で豪華だ。
「2000円の材料でもたっぷり作れます。軸になるこのメニューに、お米や朝食用のパン、調味料などを買うと、1か月の食費が2万円程度になります」
週2回と決めている買い出しはリュックを背負って自転車で。
「特売日の違う2つのスーパーを使い分けています。買い出し時間帯はモノが豊富な午前中。狙っている食材が売り切れている閉店間際は避けますね」
※女性セブン2012年11 月29日・12月6日号