10年前のサラリーマンの平均年収は454万円だった。長引く不況でサラリーマンの平均年収は激減。2011年は409万円まで落ち込んだ。家庭では節約が求められているが、どのように節約をすればいいのだろうか? 夫の年収400万円で水道代がわずか月800円という三重の主婦の節約テクを紹介しよう。
「夫は7才年下ですが、結婚当初は節約への意識が薄かったので、きっちり教育しました。『もっとお金を使いたい』と言う夫に、『あなたが汗水垂らして稼いでくれたお金を大切に使わずにどうするの!』って何度も言い聞かせたんです(笑い)」
こう話すのは三重県津市在住の主婦・中川美希子さん(37才・仮名)。公務員の夫と、5才の長男がいる3人暮らしだ。
「テレビなどに出てくる節約主婦より私のほうが節約していると思いますよ」(中川さん・以下同)との強気のセリフは、こんな無類の節約テクに裏打ちされている。
中川さんは独身時代、会社の経理部門で仕事をしていたことがあり、金銭感覚が鋭い。そんな彼女が仕切る中川家の1か月の水道代はわずか800円だ。
中川家の1か月の水の使用量は6立方メートルで、1日あたりに換算すると約200リットル。この使用量は、一般家庭の約3分の1で、お風呂を1回沸かすだけで到達してしまう量だ。さらに、シャワー、トイレ、洗濯、食器洗い…と水は使うはずなのに、どうしているのか。節水の秘訣は、「一滴の水も見逃さず2次利用すること」だという。
「まずは、洗濯のすすぎ水をバケツに溜めてトイレを流すときに使う。これは基本中の基本で、わが家はさらに1人が用を足しても流しません。例えば、私が用を足したら、息子に『トイレしたくない?』と声をかけ、まとめて流す。これで1回分、得します」
そこまで徹底する“水の鉄人”は「冬場こそ水道水の節約を!」と力を込める。
「冬は窓に結露が付着しますよね。私はワイパーで掻き集め、水滴を植物の水やりに使っています。また、わが家は冬でも暖房を一切使いません。夕食は鍋にして部屋や体を温め、就寝時は厚着になり湯たんぽを使います。その湯たんぽに入れたお湯は朝になってもまだ生温かい。わが家は毎朝これを洗面器に注いで顔を洗っています」
さらに節水テクは尽きない。
「お風呂の残り湯をシンクの洗い物桶に入れ、使用済みの食器を浸け置きして汚れを落としておけば、後の食器洗いで使う水が少なくてすみます。きれいなお湯ではないですが、どうせ後で洗うので気になりません」
ちなみに飲料水は、近所のスーパー「イオン」でゲット。なんと無料だ。
「近所のイオンでは、クレジットカードを作ると、店舗で1日につき、2本分(2l)のイオン水を無料で汲めるんです。私はペットボトル持参で週1回は通っています」
こうした節約術を駆使して年間130万円貯金しているという。
※女性セブン2012年11月29日・12月6日号